英国ビッグデータ4都市ロードショー「英国ビッグデータの最新動向とビジネス機会」に参加してきた
2015/06/05(金)に、以下イベントが開催されるというので申し込み、参加してきました。海外(英国)のビッグデータ事情にに関する現在とこれからに関する内容となります。
開催場所は英国大使館。まぁ、普通に生活してたら来るような事は無い場所ではありますねw
大使館関係者の方々のスピーチを幾つかはさみ、本編スタートとなりました。以下ざっくりメモです。
英国系データ関連企業との提携で感じた英国市場の可能性について
- 登壇:草野隆史氏(株式会社ブレインパッド 代表取締役社長(一般社団法人データサイエンティスト協会))
- 課題は一様ではない。自社技術だけでニーズに応える事は不可能。
- 海外データ系ソフトと連携。欧州の会社も多い。更に半分は英国製。
- なぜか?ベンチャー企業が大手と同じことをしても勝てないと考えた
- 当社しか扱っていない、ユニークなソフトを→欧州に行き着いた
- 結果は?→英国製ソフトだけで過去5年間、約10億円の売上
- ソフト売上実績(当社)は欧州製ソフト>米国製。
- どんなソフトか?
- 巨大なソフト、というよりも『あったらいいな』の課題を高い技術で解決したソフトが多い。
- 契約交渉はタフ。成熟した大人がやっている『長く続けられること』に価値をおいた会社が多い
- 仕事をしている中で思ったこと
- こういうソフトが受け入れられているなら、日本のIT企業も踏み込めるのでは?
- ビッグデータを実際に活用しているの日本企業は6%.ビッグデータという言葉が生まれて5年経つが、まだまだこんなもん
- 攻めのIT投資は、投資対効果の見積が難しい。
- 分析の投資について、保守的にならざるを得ない。
- ユーザー企業内にIT技術者が少ない...日本では外注化が進んでしまっている。
- データの活用をどうビジネスに結びつけるか:外注している会社がデータ分析だけ内製でやろうと思っても難しい。
- Next WaveとしてIoTが来ると言われているが...こういう状況だとどうだろうか?
- IoTの本質的な意味とは: Big dataにIoTの波が加わったイメージ。BigDataありき。
- 結局エンジニアが居ないと出来ないのでは?
- IoT、発展するのか?おそらくNO。
- 海外の技術トレンドを持ってきても、なかなか日本の企業は受け入れてくれないのでは。
- アジアに行くか?急成長している以上では細かい分析は必要とされないケースが多い。
- 米国はコストが高いし競争が高過ぎる。ハイローラーのギャンブル
- 1つの可能性として英国は面白いのでは。
- 各国企業へのビッグデータへの取り組み:日本は情報収集の割合が一番多い。=日本は情報収集の段階で止まっている。。
- みなさん、英国、ありだと思いませんか?
英国におけるビッグデータの最新情報及び、日本企業へのビジネス機会について
- 登壇:クリス・ムーア博士(スピーカーの写真 英国貿易投資総省 ICTセクタースペシャリスト)
- 英国の貿易と投資
- ビッグデータ市場
- どの程度大きい市場なのか: かなり伸びている、急速に。全てのセクターで活用されるようになるだろう
- 色々な欧州の企業がデータサイエンティストの採用に活発である。内部で抱えたいと考えている。
- データの増加
- クラウドコンピューティング/小規模企業もクラウドを使って拡大を目指す。顧客対応にもクラウドコンピューティング
- 色々なデータをソーシャルメディア、音楽、動画でビッグデータ活用
- ビッグデータ分析でいうとIoTやスマートシティの重要性は増している
- 英国市場の機会について
- ビッグデータ市場において、2017年までに58000の新しい雇用を創出し、2160億ポンドの利益を産み出すと推定。
- オープンなアクセスしやすいデータを持っている。
- 新しい技術を取り入れる事に非常に積極的である。
- 政府からのコミットメント
- インフラストラクチャ - データ センター
- 非常に確立したマーケット。
- 英国はデータセンター、ヨーロッパでは最大規模のものを持っている。米国に次ぐ規模。
- 資金調達の機会
- 最近の大きなデータ プログラム:英国は色々な分野でビッグデータ分析を強化している
- Open Data Insutitute(ODI):ビッグデータから価値を引き出す、スタートアップ企業のサポート
- Alan Turing Insutitute for Data Science:計算化学の先駆者の名を関したセンター。
- Universities: Centres for Doctoral Training(CDTs)
- 研究協議会
- 業種別機会
- ICT&創造産業クラスター
- Tech City - The Digital Capital of Europe
- Manchester - Media City
- Hitachi European Big Data Labolatory (EBDL)
- Supporting start-ups
- Accelerators
- 英国の税制優遇措置
- Attacting Talent
- 英国は、ビジネスに理想的な拠点
- How can companies can engage with Big Data in the UK?
- 大きなデータ - 英国の強み
その他
企業紹介を含む形で各社の取り組み等を紹介。
Cytora社
- 登壇:アンドレイ・ザピエウスキ氏(英サイトラ社 共同創業者)
- Real Time Political Risk Data | Cytora
ADBRAIN社
- 登壇:パオロ・ピロニ氏(英アドブレイン社 EMEA・太平洋州地域 事業推進部 ダイレクター)
- ADBRAIN Inc.
まとめ
最後は登壇者が一同に介し、参加者を交えての質疑応答・ディスカッションが行われました。日本企業が英国で展開して行くか、日英の違い等について非常に活発な議論がなされていた様に思います。個人的に一番印象に残ったのは国としての(ビッグデータに対する)取り組み方の違いの部分でした。日本としてもビッグデータに対しては対策を立ててはいるのでしょうけどど、英国の取り組み方を見るとまだまだだなと思いますし、ここまでの浸透を日本に求めるのもなかなかに一筋縄では行かないだろうな、とも思いました。こちらからは以上です。